【トーク】
−中央競馬に物申す−


これも感動のラスト

 有馬記念がラストランのメイショウサムソンは8着だった。有終の美とは いかなかったが、ここ数年の中央競馬を支えた功績は非常に大きい。05年7 月31日の小倉デビュー以来、故障知らずできた。皐月賞、ダービー、そして 4歳になってからは春秋の天皇賞を制している。海外遠征も経験した。いう ことなしの競走生活だったといえる。  メイショウサムソンがデビューしたてのころは、まさかここまでの大物と は想像もできなかった。夏の小倉デビューだからということもあるが、口向 きの悪さなどが指摘されて、よくいってオープンのスソくらいではが大勢を 占めていたように思われる。口向きの悪さを矯正して大きく羽ばたたかせた 関係者の努力に拍手。  北京オリンピックの陸上400メートルリレーで日本チームが銅メダル。引退を 表明していた短距離界のエースにはこれ以上ない花道となった。競馬の方で も松永幹夫騎手(現調教師)が現役最後の2レースで連勝、通算1400勝を達 成したり、オグリキャップやトウカイテイオーのように有馬記念を勝って引 退の例などがある。  こうした華々しいラストランもよしだが、静かに競走界を去って行く姿も また風情が漂う。生まれた時からエリートといわれる良血ではない馬がここ まで引っ張ってきた事実だけで十分。何着であろうと、サムソンにとっては それがVロードの花道であるのかもしれない。  「無事是名馬」にもいろいろあって、数年前にブームを巻き起こしたハル ウララなどは負けても負けても走り続けて共感を呼んだものだが、これに対 してメイショウサムソンの場合はその枠を飛び越えている。ただ無事なだけ でなくて、競走馬の頂点を極めたのである。この点は同じオペラハウス産駒 のテイエムオペラオーにも共通する。競馬にもケガにも強い。本当の意味で の「無事是名馬」の引退は寂しい。夢をその仔に託したい。