【トーク】
−中央競馬に物申す−


数字では追いついた

 揺れる政局、食の安全問題と、今年も9月は何かとざわつく月になった。 そこへもってきて、プロ野球ソフトバンクの王監督退任のニュースが衝撃を 与えた。我々に政治問題は分からないけれど、王監督の辞任には何ともいえ ない寂しさを感じた。ひとつの時代は終わった。  中央競馬にもまた、そういう時代の流れを予感させる。もっかリーディン グ首位は武豊騎手で、これはもう指定席みたいなもの。ただし、その内容は JRA重賞2つで物足りない。内容の点では岩田騎手、安藤勝騎手、あるい は小牧騎手の方に軍配が上がるし、話題性でも新人の三浦騎手が断然の感が ある。  新人の三浦騎手は80勝に届くかというペースで白星を量産している。新人 騎手の最高勝ち星は武豊騎手の69勝で、大幅に更新しかねない。あの記録は、 ちょっとやそっとでは破れないといわれていただけに驚かされる。ここまで 勝ってくると、何もかもがうまく循環するようで、新人としては異例のGI 競走の騎乗馬も決まった。  武豊騎手、新人、そして地方出身の大物騎手に挟まれた格好の福永祐一騎 手が父親である洋一さんの983勝に追いつき、一気に追い越した。先のローズ Sで勝っていれば、983勝目が重賞といううれしい区切りであった。それは叶 わなかったものの、デビュー13年目でこの数字は立派といえる。  偉大な父親に数字のうえでは超えたわけだが、その技術において父親の域 にはまだまだ到達していないように思われる。幸いに関西でも若い力の台頭 が著しく、これらと切磋琢磨することで、武豊騎手をはじめとする大きな壁 を脅かす存在にならなければならない。時代を変えて、新しい風を吹かせる 旗頭を福永騎手に期待する。