
【トーク】
−中央競馬に物申す−
強い世代からまた1頭
「夏の牝馬は強い」と、よくいわれるが、その格言通り北九州記念で「強
い牝馬」が出現した。雨上がりの馬場で1分7秒5。スリープレスナイトは
後続を寄せ付けず、CBC賞に続いて重賞を連取した。九州出身(宮崎県)
の橋口調教師にとっては04年の北九州記念(ダイタクバートラム)以来の小
倉重賞で、久々に地元に錦を飾ったといえようか。
スリープレスナイトの同期にはダイワスカーレット、ウオッカ、アストン
マーチャンなどがいて、史上最強の牝馬世代とさえいわれている。先の3頭
はいずれもGI、もしくはJpnIを制しているが、スリープレスナイトもまた、
デビュー当初は桜花賞候補に挙げられていた。3歳時は花が開かなかったが、
4歳の春以降に大きな花が咲いた。
北九州記念のスリープレスナイトはCBC賞から10キキロ増502キロ。長距
離の輸送を経てこれだから、多少は重かったのだろうが、結果には全く関係
がなかった。重目というより、馬自体がどんどん成長しているといった表現
の方が正解なのかもしれない。
「三強牝馬」のうち、アストンマーチャンは死亡、ダイワスカーレットは
休養中と、勢力図は変わりつつある。だが、強い世代の牝馬は層が厚い。代
わって躍り出たのがこの馬である。ちょっと回り道をしたけれど、1200mと
いう自分の舞台を見つけて、今、その頂点を目指す。
スリープレスナイトは短期放牧に出て英気を養う。そして、狙うはむろん
1200mの大レース、スプリンターズSだ。大型牝馬ながら仕上げに手間取る
タイプでもなく、レース間が少しくらい開いても全能力を発揮できる。強い
世代の真骨頂を見せつける可能性はかなり高いかと思われる。