【トーク】
−中央競馬に物申す−


新人フィーバー

 三浦皇成騎手の勢いが止まらない。デビューして、ちょうど2か月が過ぎ た4月開催終了時点で12勝を挙げた。ひと月6勝は、年間54勝ペースである。 すべてはデビューの日にいきなり長距離の特別勝ちと、派手なことをやって のけたことに始まる。  新人ジョッキーにとって、コーナーを多く回る長い距離の競走は非常に難 しい。それを難なくクリアしたあたりが非凡で、あの勝利がなければ、ここ まで騎乗依頼が殺到しなかったかもしれない。先の福島開催では全12競走騎 乗を果たした。その日は未勝利に終わったものの、これは1年目の武豊騎手、 福永祐一騎手でさえ成し得なかった記録である。  武豊騎手も福永騎手も1年目から活躍した。だが、その背景に大物ジョッ キー二世として、デビュー前から注目を集めたものだ。三浦騎手にそうした 恵まれた背景はないし、何より関東は若手ジョッキーには関西以上に厳しい 場でもある。  安藤勝騎手、岩田騎手、内田博騎手と、公営の大物ジョッキーが続々と中 央競馬に転身している。それでなくともフリー化が進み、乗れる人とそうで ない人との格差は広がるばかり。師である河野調教師のバックアップが大き いが、こういう時に新人で台頭はちょっとした奇跡といっておかしくないか もしれない。  周囲のあと押しもあって順風満帆の三浦騎手。しかし、騎手としての戦い は第一歩を踏み出したにすぎない。やがて必ずスランプは訪れる。その時を どう乗り切っていくかで将来が決まるといって過言でない。「三浦フィーバ ー」が一過性であってはならない。気を引き締めて腕を磨いてもらいたいも のだ。