【トーク】
−中央競馬に物申す−


9年目の追い風

 昆厩舎が好調だ。すでに6勝を挙げて、関西リーディングの上位に付けて いる。平成12年に開業、その年5勝、以来、14、14、12、15、18、23、22勝 と白星を積み重ねてきた。徐々に上昇しているのに地味な印象を与えるのは、 重賞レースに勝てなかったことが原因かもしれない。  07年はローレルゲレイロがNHKマイルCで銀メダル。あれほど欲しかっ た重賞優勝が見えていたら、暮れには地方での交流とはいえJpnIの全日本 2歳優駿のタイトルを手にした。そして、9年目の今年はローレルゲレイロ がJRAの重賞勝ち、それも立て続けに2勝である。  それまで地味だった厩舎が突然目覚めたような例は、近いところで平成7 年に開業の音無厩舎がそうだった。7年目に20勝ラインを超えたと思えば、 その3年後の平成16年には前年の倍増に近い48勝を挙げ、以来、関西リーデ ィングの上位常連で、全国1位の年さえあるのだ。  転機が訪れたとするなら、このチャンスをどう引き付けるかで、この先の 昆厩舎は大きく違ってくるだろう。明けて3歳にイイデケンシン、アルカザ ン、惜しくも故障したがジュウクリュウシンなど好素質馬がめじろ押し。エ ースのローレルゲレイロを周囲がもり立てていけば、ぐんと成績がアップす る。  音無師も昆師も現役時代は華々しい活躍とは縁が遠かった。だからこそ早 めに調教師転向が可能だったといえ、この点では名手といわれて長く現役を 続けるより有利だったかもしれない。現在、東西のリーディング上位は騎手 経験がないか、早めに転向したところが多い。昆厩舎がこの追い風に乗れる かが注目だ。