【トーク】
−中央競馬に物申す−


100勝騎手9人誕生か

 今年は年間100勝ジョッキーが大量に誕生しそうだ。すでに関西では武豊、 岩田、安藤勝、藤田、関東は後藤、田中勝、横山典で合わせて7人が到達し ている。11月25日終了時点では蛯名と中舘が95勝で続く。77勝の福永は無理 として、95勝の2人が100に乗せるのはほぼ確実であろう。9人もの年間100 勝ジョッキー誕生など、記憶にない。  武豊騎手の200勝ペースが落ちた分、ほかの有力ジョッキーにお鉢が回って きたとの解釈が正解だろう。上位伯仲は、これまでの1人勝ちよりいい。互 いのライバル意識がヒートアップを呼ぶ。その陰でJRA所属ジョツキー162 人のうち、90人以上が10勝に満たないのである。0勝もふたケタを数える。 こうした数字をながめていると平静ではいられない。  ひと昔前は厩舎制度があって、多くの騎手は自分の所属する厩舎の馬に優 先的に乗れたものだ。今やフリーの時代。その波に逆らうつもりはないけれ ども、ここまで差がついてくると、いささか心配な面が生じてくるのではな かろうか。  勝負の世界だから、腕ひとつで名誉やお金が手に入るのは当然として、い くら腕達者であっても、10人かそこらのジョッキーで競馬は成立しない。縁 の下で支えている人たちの生活の安定を図ることもまた、当然である。勝て なくても数を乗れば騎乗料が入るが、最近はその騎乗数すら満足に与えられ ないケースが目立つ。  この状況下で新しいパワーの台頭はなかなか難しい。その中で松岡、吉田 隼、川田、藤岡佑騎手などの健闘はうれしい限りだ。あたらしい年は、上位 常連のベテランの中に、この人たちの新しい風が吹くことを願いたい。