【トーク】
−中央競馬に物申す−


3000勝もあっさり

 記録という記録は、みんなこの人のところへ集まるのだろうか。武豊騎手 は11月3日、土曜京都の1R(2歳未勝利)スカイビューティーでJRA通 算3000勝に到達した。中央競馬ではむろん史上初めての快挙。1987年(昭和 62年)デビューから20年8か月という、考えられないスピード記録。勝率は 2割を超える。  武豊騎手のJRA記録は、このほかに年間、GI(JpnI)の最多勝など、 数え上げると枚挙にいとまがないほどだ。このペースでいくと、4000勝まで 5〜6年で到達する。現在38歳だから、そのころは40代半ばか。記録か別の 道(調教師)かで選択を迫られているかもしれないが、どうせなら、誰にも 追い付けない金字塔を打ち立ててもらいたい。  ひと口に3000勝というが、中央競馬は原則土、日の開催なので、1年は50 週ちょっとしかない。1日1勝では到底及ばないのである。それを20年積み 重ねたのだから立派というか、恐れ入るほかはない。地方競馬の5000、6000 勝に匹敵、あるいはもっと上の価値があるかもしれない。  今年の武豊騎手はご存じのように、前半戦い苦しんだ。ダービーでその年 の100勝目という年もあったが、それに比べて半分くらいでしかなかった。当 然、リーディング争いでも一時は20勝以上も水をあけられていたものだ。そ れを現在はひっくり返している。驚くべき底力というか、精神力でもある。  実は、メイショウサムソンの天皇賞・秋が2999勝目だった。区切りがこの レースであれば申し分なかったが、そこまで望むのは無理というものかもし れない。だが、苦戦の最中にメイショウサムソンとのコンビが生まれて、秋 の天皇賞で結果も出したことで、また歯車がスムーズに回転し始めるに違い ない。