
【トーク】
−中央競馬に物申す−
史上初、地方馬のV
10月31日、大井競馬場でJBCのクラシック、スプリントの2大競走が行
われた。これまで6回はすべて中央馬が優勝。今年も5頭ずつ、それぞれが
有力で、その壁は厚いといわれていた。厚い壁を打ち破ったのはスプリント
のフジノウエーブ。牡5歳で、これが16勝目だった。中央馬プリサイスマシ
ーンとの差はわずかクビ。これがこのうえもない高価なものになった。
地方競馬から転戦して大レースを勝ちまくった代表はオグリキャップだろ
うが、いわゆるマル地でクラシックを制した馬にはアローキャリーやオグリ
ローマンなどがいる。これらは芝の適性に優れていたわけだ。しかし、地方
在籍のまま大レースを勝つのは至難のワザ。だからこそ、99年のフェブラリ
ーS(メイセイオペラ)は価値が高く、地元にフィーバーをもたらせた。
そして今年。やってくれたのがフジノウェーブである。兄は、つい先だっ
てまで中央に在籍して芝の重賞を勝っているキネティクスだから、中央入り
しても不思議でない血統の背景がある馬だ。
東海公営デビューで4戦2勝の後、交流戦でJRA競走を一走して、南関
東は大井・高橋三郎厩舎へトレードされてから、素質に花が開くのである。
とりわけ、06年5月11日から今年4月18日は10戦全勝の快進撃を見せている。
このJBCスプリントは6月末の帝王賞で惨敗して以来の実戦で低評価もや
むなしだったのだが、見事な反発ぶりというほかない。
今年のJBCは祝日でも何でもない水曜日のせいか、期待ほどの売り上げ
はなかったようだ。その面は来年以降の日程調整を待つとして、別に大きな
財産を得た。地元馬が勝ったことで、地方競馬の関係者に力を与えたに違い
ない。その力は、きっと今後に生かされるはずだ。