
【トーク】
−中央競馬に物申す−
ウオッカ、凱旋門賞取りやめ
ウオッカがフランスの凱旋門賞(10月7日)遠征を取りやめた。8月2日
の調教後、右後肢に異常発生。ごく軽い蹄球炎の診断で、症状は2日くらい
で治まったものの、馬房から出せない日が4、5日あったから、これでは万
全の状態に仕上げることが難しいとの判断によるものであった。
世界最高峰の一つである凱旋門賞は、昨年ディープインパクトの出走で、
日本のファンにも一層親しみがわくレースとなっている。今年はメイショウ
サムソン、ウオッカの日本ダービー馬2頭が挑戦というので、注目度はさら
に増すはずだった。ことに、3歳と4歳以上では斤量の差が大きく、3歳牝
馬のウオッカには、その差をついてという気にさせられたものである。
ウオッカは戦後初の牝馬のダービー馬である。勝ちタイムの2分24秒5、
自身の上がり33秒フラットの数字は、歴代のダービー馬に引けを取らないば
かりか、むしろ上位と思わせる迫力さえ伴った。ひとつ間違うと非難を浴び
かねない、牝馬のダービー挑戦を成功に導いた手腕は、まことに見事という
ほかはない。
だが、牡馬相手のダービーに続いて、古馬の精鋭が揃う宝塚記念への連戦
は、やはりきつかったかもしれない。かつて、二冠馬のネオユニヴァースも
このローテーションで挑んで破れ、結局、三冠の達成はできなかった。牡馬
にとっても過酷なのだから、牝馬には想像を絶する負担であったかもしれな
い。
今回のこの症状は、ひょっとして、ウオッカが発したSOSであるのかも
しれない。完全に疲労が抜けないうちに海外遠征は、さらに疲れを蓄積させ
かねない。ウオッカほどの牝馬なら、来年にもチャンスは必ずやって来る。
この秋は国内の大レースに全力投球がベストかもしれない。