
【トーク】
−中央競馬に物申す−
評判通りの良血馬
評判の新馬が、その評判通りの強さで勝ち上がることは、簡単なようでい
て、その実、結構取りこぼしがある。これまで、何度そんなシーンを目の当
たりにしてきたことか。6月17日の阪神競馬で、評判のポルトフィーノが楽
々と逃げ切った。評判通りであったのは喜ばしい限り。
ポルトフィーノはクロフネ=エアグルーヴの仔で、その血統は超A級にラ
ンクされる。何しろ、母は牡相手の天皇賞・秋を制した女傑である。こんな
良血が2歳戦スタートのその日にデビューとは希有なケースだが、それをや
ってのけたのが角居厩舎となれば、早熟ゆえの出走ではないと確信する。
ひと昔前には、クラシック候補は秋デビューが常識だった。しかし、近年
はそうともいえない。メイショウサムソンは7月31日の小倉デビューだった
し、今年のNHKマイルC1、2着のピンクカメオ、ローレルゲレイロも早
いデビューだった。早くに1勝して休ませるか、メイショウサムソンやメイ
ショウボーラーのように、使いながら強くなっていくかはタイプによるだろ
うが、ローカルでデビューといっても、遜色がないことが証明されている。
角居厩舎といえば一昨年、シーザリオでアメリカGI史上にその名を刻ん
だ日本人初のトレーナーであり、今年はまた、牝馬を日本ダービー馬に育て
たほどで、手腕が称賛されている。そのトレーナーが超良血馬を早々にデビ
ューさせたのだから、成算あってのことと想像が付く。
夏場に無理使いしては元も子もなくなりかねないが、これからはクラシッ
ク級の期待馬が早くに1勝して、秋以降に本格スタートするケースが増えて
くるだろう。夏のローカル新馬戦も、そうした馬が出走なら、より一層の興
味を持って観戦できる。