【トーク】
−中央競馬に物申す−


11年ぶりの牝馬挑戦

 この日曜日(5月20日)に行われるオークスにウオッカの名前がない。最 有力候補と目される同馬は、そのオークスでなく、牡馬相手の日本ダービー を選んだのである。桜花賞を勝っていたら、オークスとの二冠狙いだったか もしれない。負けたことが、より高いハードルを目指す闘志に変化したのか。  牝馬のダービー挑戦は11年前の平成8年、ビワハイジが17頭立て13着に敗 退して以来のことだ。1週前にオークスがあり、何も無理してダービーへと いうことがあるだろうが、2400メートルは3歳牝馬にとっては過酷な条件で、そ こで牡馬と覇を競うのは避けたいという気持ちが働いて当然である。  ダービー史上、牝馬の優勝は戦前の昭和12年ヒサトモ、昭和18年クリフジ の2頭である。昭和29年に中央競馬会が発足後は、昭和36年にチトセホープ が3着に善戦の記録があるだけ。そのチトセホープはオークスに勝って連闘 だったから、ダービーだけに絞っていたら、勝っていたかもしれない女傑だ った。エピソードといえば、それくらいだから、牝馬とダービーとの縁は極 めて薄い。  先のNHKマイルカップは、ハイペースの恩恵に浴したにせよ、皐月賞組 ローレルゲレイロ、アサクサキングスを抑えて、桜花賞大敗のピンクカメオ が制した。ひょっとすると、今年の3歳牝馬はかつてないレベルなのか。そ ういえば、ダイワスカーレット、ウオッカなどは数字的に、牡馬と全く遜色 がない。  ウオッカが勝つ可能性の高いオークスを回避してのダービー挑戦には、馬 主、厩舎関係者が熟考の末の結論である。その勇気に拍手を送りたい気分だ。 ウオッカの挑戦で、今年の日本ダービーは一層の話題を提供することになる。