
【トーク】
−中央競馬に物申す−
じわり東からの風
「西高東低」の勢力図はいつから続いているのだろう。平成年間はずっと
「関西馬強し」というイメージがある。美浦トレセンに先がけて栗東トレセ
ンに坂路が造られたことも、その原因のひとつだろうが、といって、これほ
ど長く「西高」が続くのは、異常な現象に違いない。
平成19年の今年は東西の金杯を関東馬が制した。京都の金杯は長い歴史を
誇るが、関東馬が勝った例がなかった。大げさには、歴史の新しい1ページ
を刻んだといえるかもしれない。昨年のダービーなど、関東馬が1頭しか出
走できないという屈辱を味わったが、あれあたりが「東低」の底であったの
か、今年は少し風向きが変わってきた。
1、2月の開催が終了した時点で、重賞は東西それぞれ11競走が行われた。
関東エリアでは関東馬5勝、関西馬6勝、関西エリアでのそれは関東2勝、
関西10勝(1着同着があって合計12勝)。数字のうえでは今年も関西優勢だ
が、昨年同期と比べると、うんと関東勢が頑張っている。何しろ、昨年は関
西圏では11戦全敗だったのだから。
今や、関東、関西と区別する方がおかしいほど東西間の交流が盛んである。
しかし、これほどまで関東馬がやられっ放しであってみれば、たとえ関西び
いきであっても、面白いはずがない。ライバル心が旺盛であってこそ、より
競馬に興味が集まるというものだ。
「朝の来ない夜はない」の例え通り、ようやく、本当にようやくの表現が
ぴったりくるほど、じわりと東の方から風が吹いてきたような気がする。追
い風に乗って、これから始まるクラシック戦線に強力馬が出現する可能性が
なくもない。東西拮抗で平成19年の中央競馬をもり立ててもらいたい。