【トーク】
−中央競馬に物申す−


48歳の挑戦

 07年度の新規調教師と騎手が発表になった。調教師は狭き門をくぐり抜け て7人、ジョッキーは10人。いずれも3月1日付けで承認される。調教師合 格者の中に本田優、鹿戸雄一の2人の現役騎手の名が見える。鹿戸騎手の方 は近年めっきり騎乗回数が減ったが、本田騎手の方は昨年もカワカミプリン セスでGIを2勝しており、そのいぶし銀の光りが惜しい気さえする。  初々しい新人ジョッキーで、異色は48歳の安藤光彰騎手。地方競馬の笠松 からの転身である。最近5年間のうち中央競馬で20勝以上なら筆記の1次試 験免除だが、それをクリアしていないため、自力でここまできた。1次試験 から受けて合格した地方騎手は赤木、柴山騎手に次いで3人目になる。  今やJRAの顔といってよい安藤勝己騎手は2歳下の弟で、弟があまりに 活躍するものだから割を食った感もあるが、02年からの3年間は年間100勝を 超し、通算でも2800勝以上を挙げているトップジョッキーの1人である。  それにしても、50歳を目前にして中央への転身には驚かされる。騎手に定 年はないとはいえ、50歳を過ぎると、どんなに節制しても体力の衰えは避け られない。それは過去、幾多の名手がそれを理由にムチを置いたことで明ら かだろう。分かっていて、あえて厳しい選択をした。  ご承知のように、地方競馬は一部を除いて軒並み存続の危機に瀕している。 座して待つよりはの気持ちもあったかもしれないが、それだけ騎手に愛着を 感じているに違いない。騎乗技術はともかくとして、筆記試験は何ともつら かったに違いない。よくぞ突破。そこまで気力が旺盛なら、48歳の挑戦を期 待をこめて見守りたくなる。