
【トーク】
−中央競馬に物申す−
価値ある通算100勝
横山典騎手が11月5日の東京競馬で6連勝を達成した。騎乗機会の連勝で
は武豊騎手が今年の9月18から24日にかけて阪神競馬で7連勝をやってのけ
たが、純粋な意味での連勝は新記録である。勝って当たり前の馬ばかりに騎
乗しても、その全部を勝たせるのは至難のワザ。凄い記録だ。
翌6日の福島競馬、最終12Rで西田雄一郎騎手がプリンセスイブを駆って
差し切った。これがJRA競馬通算100勝のメモリアル。武豊騎手などは半年
で100という数字をクリアしてしまうし、先の横山典騎手の1日6勝などに比
べると、31歳でこの数字は地味に映る。しかし、西田騎手はこの100勝を大い
に誇ってよい。
西田騎手は1995年(平成7年)にデビュー、その年に10勝、民放競馬記者
クラブ賞(新人騎手賞)を受賞したが、1999年(同11年)10月1日付けで騎
手免許を取り下げている。5年間で95勝、2年目にはサクラエイコウオーで
重賞の七夕賞を制している。順調な歩みであったはずが、道路交通法違反で、
いったん騎手をやめた。
そして、5年の歳月を経て、今年3月、ようやく再デビューにこぎつけた。
自分の過失からジョッキーとして最も大切な5年間を棒に振ったが、その間
の精神的な厳しい体験が生きてこそ、カムバックができたに違いない。遠回
りはしたけれど、徒労ではなかった。
その財産の一つが、今回の通算100勝でもある。今年5勝目のゴールは、上
位のジョッキーからみれば何の変哲もない数字かもしれないが、西田騎手に
とっては口に言い表せない喜びだっただろう。今のところはローカル回りが
多いようだが、いつの日か、桧舞台で腕を振るえるよう、さらに精進をして
もらいたい。31歳は、まだまだ若い。