【トーク】
−中央競馬に物申す−


頑張れチュラサン

 直線1000m競馬の重賞、アイビスサマーダッシュは、51キロの軽量テイエ ムチュラサンが勝った。平成15年開業の小島貞師、その娘婿で平成12年デビ ューの田嶋翔騎手とも、初めての重賞制覇であった。それにしても、今年は 3歳牝馬が強く、このレースも創設5年目にして、初めて3歳牝馬が優勝し た。  小島貞、田嶋翔コンビにとっては、テイエムチュラサンは忘れられない1 頭になった。テイエムチュラサンは九州産馬である。九州産馬の重賞勝ちは、 平成10年の小倉3歳S(現小倉2歳S)コウエイロマンまでさかのぼらなく てはならない。古馬混合での重賞となれば、24年前の昭和56年の日経新春杯 (ケンセイグット)以来である。  生産頭数が数パーセントでしかなく、種牡馬にも恵まれないのが九州産馬 の現状で、今年の2歳馬にも、北海道まで種付けに渡った馬も数頭いる。こ うした環境の中では重賞制覇はおろか、重賞レースへの出走も難しくなる。 それだけに、今回の優勝は価値が高いといえる。  昨年のカルストンライトオはこのレースを勝って、GIのスプリンターズ Sに結びつけた。今年は斤量が59キロと厳しかったのも敗因のひとつに違い ないが、しかし、そのカルストンを4着に追いやって、接戦を制したチュラ サンを大いにたたえてやりたい気になってくる。これは単なる判官びいきな のだろうか。  この先のGIでは斤量に差がつかないし、あらゆる角度からみて、テイエ ムチュラサンでは苦しいかもしれない。だが、低迷する九州馬産界にあって、 ひと筋の光を与えたのは確かだ。さらに勇気づける意味からも、頑張れチュ ラサン。