【トーク】
−中央競馬に物申す−


若い力の台頭を切望

 この数年来のことではあるが、今年はとりわけ地方出身、地方所属騎手の 活躍が目覚ましい。GIを4勝の安藤騎手が筆頭で、その活躍に刺激されて、 おっつけ吉田稔、岩田騎手も中央へ転身するとみられる。腕達者が中央に集 結する一方で、公営競馬の衰退に拍車をかける。  中央と地方の交流レースが活発化して、多い週は10以上も地方の各地で行 われる。その逆に、地方馬が中央に挑戦する形のレースが組まれて、有力騎 手は毎週のように中央で乗る。それだけの腕があるわけで依頼も多く、実際 に成績も上がっているのだが、そのことで問題も生じる。  それは、どう考えても中央競馬で通用しそうにない地方馬の挑戦がひとつ。 競馬は水もの、何が起こるか分からないが、地方競馬で大差負けが続く馬が 中央で通用するとは考えられない。馬でなく、騎手の都合に合わせていると 勘ぐられても仕方のないケースが出ている。これでは本末転倒である。  交流レースを行うこと自体、どうこういうのではない。むろん、常識外れ の賞金差額の上乗せなどのおかしな制度はいっぱいだが、それよりも、急ぐ べきは地方馬の挑戦に一定の基準を設けるべきである。それができないのは、 地方の有力騎手が関わってくるからだろう。  地方の腕達者がここまで活躍するうえ、外国からの短期免許で来日のケー スが増えている。これはこれで喜ばしいのかもしれない半面、若手ジョッキ ーが伸び悩むというより、そのチャンスが非常に狭くなる。  中央競馬の発展には、若くて魅力のあるジョッキーの出現が欠かせない。 人を育てることは、ある意味でダービー馬を育てるより難しく、しかし、そ れだけやり甲斐のある仕事であろう。厳しい条件下に耐えて、若い力の台頭 があってほしい。