
【トーク】
−中央競馬に物申す−
9年目でダービー2勝
松田国英調教師がGI3連勝、グレード制導入(1984年)以後、中央競馬
で初めての偉業を達成した。NHKマイルCをキングカメハメハ、オークス
をダイワエルシエーロ、そしてダービーがキングカメハメハである。カメハ
メハはダービーでレコードのおまけをつけた。
松田国調教師は1950年9月28日生まれの53歳。出身は北海道。競馬記者か
ら1979年に転身し、18年の調教助手を経て、1996年11月に開業し、現在に至
っている。今年で9年目、わずか9年でタニノギムレット、キングカメハメ
ハと2頭のダービー馬を得た。調教師までの道のりが長く、人知れぬ苦労も
重ねたが、努力は徒労でなく、いっぺんに花を咲かせた。
1着本賞金はジャパンCや有馬記念より低くても、競馬の最高峰はやはり
ダービーであろう。競馬人であれば、何をおいてもダービーを勝ちたいと願
うはずで、しかし、その栄誉に浴することは容易でない。それをたった9年
で2回とは恐れ入る。運も手伝ったが、競馬語れば夜を徹してでもという真
剣さが、この運を呼び込んだかもしれない。
キングカメハメハはクロフネと同じ金子真人氏がオーナー。そのクロフネ
はダービーで敗れた。仇を討ったわけだが、もちろん、これで仕事が終わっ
たのではない。秋に向けて、すでに戦いは始まっており、やがては世界に目
を向けることになるのだろう。あの破壊力なら、世界の強敵を向こうに回し
ても、多分引けを取らないと思わせる。
1600mのNHKマイルCから中2週で2400mのダービー。この2つを最初
に勝った馬として、キングカメハメハは歴史に名が刻まれる。それにしても、
ペースの違いを物ともせず、また、ピーク状態を持続させた手腕と、馬の適
応能力の高さには驚くばかり。名馬、距離を選ばずとでもいうのだろうか。